タッピングは、筋や腱付近を
軽くとんとんとんって刺激を与える事で
求心性入力を神経系へ伝えるテクニック。
特に筋紡錘や皮膚受容器を介して、
筋収縮の促通や運動学習の補助を目的に使われる。
生理学
●筋紡錘の感受性亢進
筋腹をタッピングすると、
筋紡錘(Ia求心性線維)が刺激される。
→ 脊髄レベルでの伸張反射が誘発され、
α運動ニューロンが興奮しやすくなる。
結果:筋収縮の出力が増大しやすくなる。
= 伸張反射を軽く誘発して筋を活性化
伸張反射は膝下を叩くと膝がぴくっと動く反応の事。
●γループ
タッピングによりγ運動ニューロンが活性化し、
筋紡錘の感受性が高まる。
随意収縮を引き出しやすくなる。
臨床・運動指導での応用
リハビリテーション
特に片麻痺患者において、
随意収縮が入りにくい筋に対して促通を行う。
例:大腿四頭筋にタッピング
→ 膝伸展の随意収縮が誘発されやすい。
ピラティス指導
どこに力を入れていいかわからない人や
筋出力が弱い部位の意識づけとして使用。
例:大殿筋のタッピング
→ スクワットで股関節伸展を意識させる。
運動学習
正しい運動パターンを学習させるための
感覚入力として利用。
代償運動を減らし、
ターゲット筋を使わせたいときにいい!
注意点
強度・頻度の調整
過剰な叩打は
防御性収縮を引き起こす可能性あり。
基本は 軽く・短時間・リズミカルに♪
とんとんとんっ♪
運動学習との併用
タッピング単独では一過性の促通にとどまる。
必ずその後に目的の運動課題をする事で
効果が運動パターンとして定着する。
まとめ
こんな長ったらしいよくわからない単語だらけですが、
めっちゃ簡単に言うと
収縮したい筋肉をタッピングすると
受容体や神経が筋肉に伝達して
収縮しやすくなる事。
効果は一過性である事。
私たちは、どこにどんな筋肉があってどんな作用があるかわかる。
なので頭でイメージしながら動かす事ができるけれど、
お客様はわからない人も多いので、
タッピングして、ここだよって。ここ意識してって。
伝える事も頭でイメージしながらトレーニングできると思います。